ねじ業界での『M』って何?なぜタッピングやドリルねじなどに『M』を使わないのか。

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 ねじのサイズについて語る際、M16x100やM10x30などMxxxから始まるサイズ表記を多く目にすると思います。なぜ六角ボルトやほかの機械ねじではMを使って表示するのに対し、ドリリングねじやタッピングねじではサイズを表記するのにMが使われていないのか。今日はこの疑問について説明していきたいと思います。

    JISやDIN、ISO規格のメトリックねじは ねじの呼び径をMを使って表示します。またそれぞれのねじ山の角度は60゜になります。例えばM10xP1.5の場合、『10』はファスナーの外径をミリメートル(mm)で示します。そして『P1.5』は、それぞれのねじ山間のピッチの距離を示し、M10のP1.5は並目のねじで、このサイズでは普通ねじになります。またP1.25またはそれ以下は細目となります。

ねじを下図の様に締め付ける際ドリルを使って相手材に穴を開け工具やタップを使ってめねじを切る必要があります。

1.       ドリルを使って相手材に下穴を開ける

 

2.       タップを使ってねじ穴を開ける

 

3.       ねじを締める

    例えば、六角ボルトM10xP1.5x50を締めるとき(適用条件に関わらず一般的な状況で)、8.5mm(公差範囲8.38mm - 8.68mm) の穴を開けなくてはなりません。
穴にねじを締めるためにM10(P=1.5)のタップを使います。穴をきれいにした後、六角ボルトを締めることができます。

上記の工程によると、メトリックねじを締結するには少なくとも 2 工程が必要です。

 

  ポイントは、メトリックねじを規格に沿ったねじを作るためには下穴を開けてタップでねじを切ることで可能になります。ドリリングねじには穴を貫通させるための機能がすでに付いているためねじやボルトを締めるための下穴は不要です。

一方、タッピングねじはネジを直接締めてしまい位置がずれてしまったりする問題が発生しないためにもあらかじめサイズに合った下穴を開ける必要があります。

つまり、タッピングねじやドリリングねじはメトリックのねじ規格でつくられていないので『M』をサイズの前に付けないということになります。

タッピングねじとドリルねじについての詳細は次回のブログで書いていきたいと思います。

今後、取り上げて欲しいトッピクや疑問などがございましらた、お気軽にお問い合わせください!

 

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