ねじ類の見積依頼をするにはどんなことを知らなければいけないのでしょうか?

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ねじ類の見積依頼をするにはどんなことを知らなければいけないのでしょうか?

 


 

    ねじ業界以外の方々にとって、ねじの名称がどのような情報を持っているのか分かりにくいと思います。また調達業務担当に新しく入られた方が発注する際、仕入先にどのような情報を伝えなければいけないのか、またその情報が不足していないか心配されている方もおられるのではないでしょうか。

今回、新しくねじ業界に入られた方、ねじ業界以外でも新しく調達担当になられた方にネジの名前に含まれる情報について出来るだけ分かりやすくご説明させて頂きたいと思います。



ねじの名前が持つ情報

日本語低炭素鋼/4.8/三価クロメート/六角ボルト/JIS B-1180/M12/x1.75P/x50/20s/半ねじ/日本製/=20本

英語:Low-Carbon Steel/4.8/Zinc Cr+3/Hexagon Hex Bolt/JIS B-1180/M12/x1.75P/x50/x20s/(Half Thread)/Made in Japan/= 20 Pcs

 

上記の情報について一つ一つ下記にご説明させて頂きます。

Low-Carbon Steel(低炭素鋼:これは該当ねじに使用された素材の種類を意味します。材質はたくさんあります。例)鋼鉄やステンレススチールやチタン及び同等品等

 

S45C(H) やSCM435などというような材質の商品を発注する場合、仕入先に材質を伝える必要があります。鋼鉄や通常の鋼としか明記が無かった場合、御社がSWCHやSS400又はその他相当な低炭素鋼を欲しがると推定されることが多いです。

            どういう材質を使ったらよいか分からない時には、私達へその用途についての情報をご提供・ご相談ください。弊社協力工場と力を合わせて御社のご要望に合うご提案をさせて頂きます。

 

 
 

4.8 :この数字はねじの強度について表しています。そのねじがどれ位の張力に耐えられるかを示します。下記に説明します。


=400n/mm²、この数字までにねじを引っ張ると、ねじが折れたり、破損したりする最大の張力(究極張力)のことを示します。

=80% of 400 n/mm² >> 320 n/mm²、これが究極張力の80%の意味で、つまりそのねじはバネみたいに働き、柔軟性を持つ最適張力のことです。それ以上に引っ張られ過ぎたねじが伸びて変形してしまうので、元の位置に戻れません。



三価クロメート :これはメッキの一つの種類です。メッキは主にねじを錆から守り、機能と外観を保つ役割があります。用途によって色々な種類のメッキがあります。

    上記の製品の場合、三価クロメート は電気亜鉛メッキ工程でメッキされることを示します。その結果、表面にシャインカラーになります(そのメッキ工程に添加された化学剤により青、白、黄になる場合もあります)。また、RoHs規定に適応した防錆性を持ちます。一般的にねじのメッキ中には亜鉛メッキが最も普及されています。

電気亜鉛メッキ以外にも溶融亜鉛メッキやジオメット、無電解ニッケルメッキ等様々なメッキを扱っております。

 


六角ボルト : これはねじの頭部形状のことです。六角ボルトは一般的によく普及されています。頭部が六角形になり、締め付けるときにはスパナを使用します。日常生活の中に機械設備、構造、自動車など至る所によく表れます。これ以外にも様々な形状のねじがございます。

JIS B-1180 : これはねじの規格を示します。この規格はねじの仕様及び作り方に関するものです。世界には JIS(Japan、日本)をはじめ, DIN(Germany、ドイツ), ISO(International、国際的), GB(China、中国) and ASTM(USA、米国)など色んな規格が存在しています。それぞれの規格はそれらの国又はエキスパートの団体により自国工業規格に適したものとして作られました。

それらの規格は共通する点もあるし、共通できないものもあります。仕入先に規格の指定がなければ、共通規格又は存在している規格で対応されるのは一般的です。

 

 
 

M12x1.75Px50x20s(半ねじ) :


M12 : 「M」はメートルねじであることを表します。メートルねじではねじ間のねじ角度は60°です。「12」とはねじの公称サイズで単位はミリメートル(mm)の意味です。

1.75P : これはねじのピッチ(隣り合うねじ山の間隔)示します。ねじサイズによってこのピッチが異なります。概ね並目ピッチと細目ピッチで分けられています。

50 : これがねじの頭部を含まないねじ部の長さを示しますが、対象物をねじ全長で締め付ける皿ねじと止ねじのようなものの場合は、ねじ頭部から先端までの全長を示します。

20s : これは半ねじの場合、ねじ部の長さを示します。これはねじのサイズと種類によって異なります。それぞれには基準の長さが決まっていますが、御社の希望に応じて仕入先への指示することも可能です。

Half Thread(半ねじ:これは半ネジを示します。ねじが切られていない部分をシャンク部と呼びます。半ねじは一般的にねじ全長にねじを切る必要のないときに使用されます。例えば、穴通して先端でナットで締付でロックすることに使用されます。

全ねじ半ねじかご指定ください。
 
例えば、六角ボルト M12x30とご注文頂いた場合、一般的に全ネジしかないため「全ねじ」が出荷されます。しかしM12x40とご注文頂いた場合全ネジと半ネジがありますので、どちらがご入用かご指示頂く必要があります。

Made in Japan(日本製) : これはねじの生産国を示します。現在色んな国でねじが生産されているので、特別な理由に応じて仕入先に生産国までご指示いただけます。

 

 

20 本:これは数量です。一般的に数が多ければ多いほど価格が安くなります。在庫目的で箱単位でオーダーしたい場合、仕入先に「1箱又は1カートン」でもご指示いただけます。


最も馴染みのある一般的なねじは下記になります。

4.8 三価クロメート六角ボルト M12x50 = 20 本
一般的なネジをご希望の場合、特別な仕様が必要ない場合は たったこれだけ短い情報でも十分です。

ねじの仕入先に見積依頼をされる際には必ず以下の5つ重要な情報をご提供ください。

1.   材質又は材質の強度

(ア)  例えば、 SUS, Steel, 10.9, 等

2.   メッキの種類

(ア)  例えば、 普通鋼、黒色酸化、亜鉛など

3.   ねじの種類、頭部形状

(ア)  例えば、 六角ボルト、六角穴付きボルト、タッピングAタイプなど

4.   径及び長さ(ボルト/ねじの場合)

(ア)  例えば、M12x50

5.   数量

(ア)  例えば、20 個、1 箱、2 カートンなど

 
仕入先に提供出来る情報が多ければ多いほどお客様にとって最適な用途や希望に合ったねじを提供することが出来ます。

    ここまでいかがでしたでしょうか?こんな小さなねじにもこれらたくさんの詳細情報があります。ねじ業界に入った頃、私も上記のことで大変驚きました。

 他にもまだまだ難しく、詳しい情報がありますが、今回は分かりやすく簡単にご説明させて頂きました。より詳しい情報については別の記事にて読者の皆様へご説明出来るよう私も勉強を頑張ります。

少しでもここまでお読みいただいた皆様の見積や発注業務のお役に立てましたら嬉しいです。

準備させていただいた情報が不足したり、誤ったりすることがありましたら、私自身で責任を取らせていただきます。

弊社のこの記事をお読みいただきありがとうございました。次回もご期待ください。

この記事を読んでみたい、こんな情報を知りたい等あれば遠慮なくご連絡いただけますと幸いです。

 
 
                                                                                                            阪神ネジ株式会社

国際営業チーム

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