熱間鍛造ボルトの特徴と作り方 ねじ山日記
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熱間鍛造ボルトの特徴と作り方 ねじ山日記

皆さまこんにちは!阪神ネジの山里です。今日はどれもこれも大好きですが、その中でも特に大好きな熱間鍛造について書きたいと思います。カンカンに熱した材料をドーン!とダイナミックに鍛造してボルトを作ります。メリットもたくさんあり、作っている姿もほんとカッコいいです!

熱間鍛造の特徴とは?

同じ六角ボルトや六角穴付きボルトを作るにも旋盤などを使い切削加工で作るもよし、材料を熱したりせず作る冷間圧造という方法、そして今回の熱間鍛造など色々あります。品物の仕様や生産数量に対して品質、価格、納期がベストになるように製造方法を決めます。

 

熱間鍛造のメリットは、

①大きいものを作れます。材料を加熱するので柔軟な状態で加工を行うからです。

②金型費用が冷間圧造に比べて安いです。超合金鋼を使用せず金型を作るので安いです、また変形抵抗が小さいので金型の耐久性もよいです。

③少量生産が可能です。材料が棒材であることや、段取り替えの時間、金型代が安いことなどが理由です。

④ファイバーフローが切れてない。材料を切るのではなく、変形させているので内部の繊維が切れないので丈夫なボルトを作ることが出来ます。

⑤材料代が切削加工に比べて安い。切削加工だと品物の一番大きな部分以上の材料径から加工しますが、熱間鍛造の場合は胴部径の材料を使って作ることが出来ます。また頭が六角の場合などは切削だと六角に削らないといけないですが、熱間鍛造の場合は六角形状に鍛造工程でするので材料ロスも非常に少なく済みます。

 

そういうことから弊社ではM36以上の大型のボルトや在庫品にない細目などを少量で作る場合などは熱間鍛造で作ることをお客様に提案させていただいています。納期が「今日いる、明日いる!」の緊急時は熱間鍛造では出来ないので切削加工などを使います。

 

熱間鍛造でのボルトの作り方

材料切断

材質は、普通鋼(SS400など)、S45C、SCM435、SCM440、SNCM439、SUS304、SUS316L、真鍮など様々な材質で加工可能です。

棒材を切断する工程です。

加熱

鍛造

ショットブラスト/旋盤

熱間鍛造すると表面にスケールが付くのでショットブラストをして綺麗にします。

下記写真の頭部側面はショットを当てたあとが分かります。また頭部、胴部は旋盤で仕上げます。ねじとなる部分は転造下径に旋盤で加工しておきます。

 

ねじを転造します

基本的には転造でねじを立てます。珍しいねじピッチなどで転造ダイスがない場合は切削でねじを切ります。

転造ねじはご覧の通りものすごい速さで、綺麗なねじを立てることが出来ます。また切削くずも出ないので非常に素晴らしい技術です。

熱処理や表面処理をします

最後に熱処理(転造前にする場合もあります)やメッキなどの表面処理をして完成です

熱間鍛造ボルト 転造
この道20年の山中さん

熱間鍛造ってスゴイ!かっこいい!

熱間鍛造は間近でカンカンに熱した材料をダイナミックにプレスするところが見れて、どうやってねじになっていくのかが分かりやすく個人的に大好きです。職人さんが真っ赤になった材料を慣れた手つきで加工していく様子は日本刀を作る姿さながらで(実際は見たことないですが(笑))まさに職人技で本当にカッコいいです。

 

また熱間鍛造で作るボルトは大型のボルトが多く、明石海峡大橋のような大きな橋、超大型のダム、高層ビル、超大型の金型を取り付ける用など日本、そして世界のモノづくり、社会の基盤を作るのに欠かせないものなんです。

 

こんなかっこよく素晴らしい技術ですが、熱間鍛造のボルトメーカーはどんどん後継者不足などで減っていっているのが日本の現状です。勝手に思っていますが(たぶん合っていると思います)日本のボルトや金属加工品の品質が高いひとつの理由は、「火づくり」のうまさが世界一だと思っています。「火」という操りにくいものを巧みに使い良いものを安定して作る、ほんと素晴らしいと思います。もっともっと熱間鍛造の仕事を沢山してこの技術を後世に残せるよう精いっぱい頑張りたいと思います。

 

ということで大型のボルトのお困りごとがございましたら、是非お声がけください(笑)

ご拝読いただきありがとうございました!

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